(注)
五重相伝(ごじゅうそうでん)
浄土宗のお念仏の教えを、檀信徒に五つの順序にしたがって伝える法会。現在は五日間にわたって行われることが多い。この法会は、教えの真髄や奥義を伝えるため、詳しく説明することはできませんが、初重(しょじゅう)から第五重(だいごじゅう)まで、お念仏の信仰を深めるためのお話が順序にしたがってなされます。結縁五重、化他五重とも言います。
初重(しょじゅう)
宗祖法然上人作と伝えられる『往生記』1巻によって「機」について相伝します。
二重(にじゅう)
浄土宗第二祖 聖光 (しょうこう) 上人末代念仏授手印』1巻によって「法」(行)について相伝します。
三重(さんじゅう)
浄土宗第三祖 良忠(りょうちゅう)
上人の『領解末代念仏授手印鈔』1巻によって「解」について相伝します。
四重(しじゅう)
同じく良忠上人の『決答授手印疑問鈔』2巻によって「証」について相伝します
第五重(だいごじゅう)
中国北魏時代の 曇鸞(どんらん)の『往生論註』に説くお十念について相伝します。 といっても、これではなんのことか良くわからないでしょう。しかし、これを受けること
によって、法然上人がなぜお念仏を勧めたかが理解でき、信仰が深まり、法然上人のご法 語にある「生けらば念仏の功つもり、死なば浄土にまいりなん。とてもかくてもこの身に
は、思いわずろうことぞなしと思いぬれば、死生ともにわずらいなし」という境地になっ て、この世を明るく・正しく・仲よく暮らすことができるようになるのです。
出典
浄土宗のHP、http://jodo.or.jp/